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ある晴れた日、小さなアリが外へ遊びに出かける準備をしました。アリ塚から一歩踏み出した途端、お母さんアリが後ろから「赤ちゃん、傘を持ってきて…」と呼びかける声が聞こえました。小さなアリは走りながら、「お母さんはいつもうるさい。空はこんなに晴れていて、雲ひとつないのに、どうして雨が降るんだろう?」と考えながら、猛スピードで走りました。 小さなアリは一息でとても遠くまで走りました。もちろん、この「とても遠く」というのは小さなアリ自身にとっての相対的な距離です。野生のウサギと比べれば、ウサギが楽に跳べる数歩の距離に過ぎません。 小さなアリは大きな達成感に満たされ、しばらく横になって休みました。日光浴をしながら、「傘を持ってこなくてよかった。そうでなければ、大変なことになっていただろう」と、ほくそ笑みました。眠りに落ちようとしたまさにその時、空が暗くなりました。目を開けると…なんと!暗い雲が太陽を遮っていました。小さなアリは恐怖に襲われました。一滴でも雨がアリに当たったら、大変なことになる!だからこそ、アリは皆、天気を予測する能力を身につけているのです。小さなアリは慌てて立ち上がり、雨宿りの準備をしました。辺りを見回すと、小さな傘のような小さなキノコを見つけました。小さなキノコも小さなアリに気づき、早く来るように手招きしました。小さなアリはキノコの下を走り、その芳しい香りを嗅ぐと、少し落ち着きました。すると、小雨が降り始めました。小さなキノコはキノコ型の傘を大きく広げて、小さなアリに話しかけました。大きな口を開けていて、滑稽で可愛らしい見た目でした。 雨が止み、小さなアリは家に帰らなければなりませんでした。小さなキノコに名残惜しそうに別れを告げ、また明日会う約束をしました。 翌日、小さなアリは小さなキノコの様子を見に行きましたが、小さなキノコは姿を消し、大きなキノコに取って代わられていました。小さなアリは、大きなキノコの方が力強く、小さなキノコの居場所を奪ってしまったのではないかと心配しました。しかし、大きなキノコは悪いキノコには見えませんでした。小さなアリが自分の周りをぐるぐる回っているのを見て、思わずくすくすと笑いました。小さなアリは大きなキノコの声が小さなキノコと全く同じであることに気づき、突然理解しました。「昨日の小さなキノコですか?」大きなキノコはうなずき、「キノコって、すごく早く成長するんですよ。昨日の小雨で、ずいぶん大きくなったんですよ」と言いました。昨日、小さなアリは小さなキノコを傘代わりにしていましたが、今は大きなキノコを大きなベッド代わりにしています。小さなアリはキノコの傘の上で転がり、広々としたマットレスの上で楽しい時間を過ごしていました。 その後、小さなキノコはどんどん大きくなり、小さなアリはそれを大きな家、宇宙船、そして自分の惑星として使いました。 やがて秋風が吹き始め、天気はますます寒くなり、冬が急速に近づいていました。小さなアリも大きなキノコも、休息が必要でした。大きなキノコは小さなアリに言いました。「来年の春にまた会いに来てね。その時までに、きっとたくさんのキノコが生えているよ。」その冬、小さなアリの夢はキノコの香りで満たされることが多かったのです。 |