寝る前の物語

童話:歌うやかん

おばあちゃんの家には、金色のやかんが住んでいました。それはおばあちゃんの良き友達でした。

外では雪の結晶が絵のように舞っていました。おばあちゃんはふわふわのクッションに座って、「小さな金の壺、お話を聞かせてあげる」と言いました。小さな壺は「わかった、わかった!」と言いました。小さな金の壺は真っ赤に熱くなったストーブの上に座って、火のそばで体を温めながらお話を聞きました。

お話はとても面白くて、小さなやかんは大喜びで聞いていました。火がやかんを温めてくれました。やかんはおばあちゃんに「歌いたい!」と言いました。おばあちゃんは「歌って!あなたの歌声を聞くのが大好きよ」と言いました。

小さな金色のやかんは、最初は静かにブンブンと音を立てていましたが、そのうち大きな声で歌わずにはいられなくなりました。

おばあちゃんは、その歌が素晴らしいと思ったので、すぐにその熱い歌を魔法瓶に注ぎました。

おばあちゃんは玄関に立って、「東のほうからタイガーちゃん、西のほうからプラムちゃん、おばあちゃんの家へ早くおいで!」と叫びました。

小さな虎が帽子に雪の結晶をちりばめてやって来ました。小さなプラムも三つ編みに雪の結晶をちりばめてやって来ました。おばあちゃんは小さな虎に熱いお茶を、小さなプラムにも熱いお茶を注ぎました。小さな虎はお茶を飲んでくすくす笑い、小さなプラムはお茶を飲んで歌い始めました。

おばあちゃんの魔法瓶に入っているお茶は、歌うお茶!だって小さな金のやかんで淹れられているんだから。そして、その小さな金のやかんは、歌うやかんなんだよ!